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お知らせ

文藝祭&文藝動秋 終了宣言



一時期はイベントの存続すら危ぶまれ関わらず、22人もの方が
作品を提出して下さった事、心から感謝しております。
残念ながら今年は1作品に対するスレッドでのレスポンスは
非常に少なかったですが、それでも終始温和な雰囲気の中で
運営できて、主催をする側としても、とても楽しかったです。

そして文藝動秋は、数々のテーマを元に、執筆者の方から
忌憚ない意見を聞けて、非常に参考になりました。
特に、ワシ@部屋長さんの、テーマそのものへの疑問提起から
始め、既存メディアを例に挙げた上でのFLASHを否定する
厳しい意見からは、ワシさんの今後のFLASH文化の成長への
期待を感じました。冒頭でイジってくれて、どうもでした(笑)

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長かったようで長かった半年間………


文藝祭を観覧して下さった全ての方
文藝祭に参加して下さった全ての方
コラムを執筆して下さった全ての方
スレで叱咤してくださった全ての方
雑談に付き合って下さった全ての方
文藝祭を応援して下さった全ての方
バナー、壁紙を製作して下さったoloさん
サイトを製作して下さったサポート1号さん

最後まで付き合って下さって、本当に、
本当にありがとうございました。
そして…………お疲れ様でした!



文藝動秋の終了を持って、文藝祭の
全過程の終了を、ここに宣言します。

皆様、良い2006年を。
# by bungeisai | 2005-11-18 00:18 | お知らせ

第六回コラム

第六回コラム「文藝祭の総括」



昨日、井上雄彦の「リアル」を立ち読みしててマジ泣きしたよみとばしです。

長らくお待たせいたしました。
文藝動秋、最後のコラムとなります。
当初はこれまでコラムを執筆して下さった全ての方に寄稿して頂く予定でしたが、
唯樹 只埜さん、hmtbsmvさんは、多忙の為、コラムを休まれてしまいました。
というわけで、ハリジャンぴらのさん、Rouxさん、ひかげさん、ワシ@部屋長さんの
4名の方に、文藝祭を振り返っての総括と、今後の文藝祭、文章系への展望を
語って頂きました。コラムを執筆してくださった皆様、改めてお疲れ様でした。



それでは、どうぞ。
# by bungeisai | 2005-11-15 23:37 | 第六回コラム

第六回コラム

Rouxさんのコラム



参加された職人の皆様、そしてよみとばし氏はじめ運営の皆様、
本当にお疲れ様でしたそしてありがとうございました。


正直、サポートを依頼されたとき
私に何ができるんだろう?って疑問に思いました。
でも主催のよみとばし氏に『ぼくの尻をたたいてくれればそれでいいです』
と言われてそれならできそうだ、と依頼をお受けしたのでした。

実際、開催が危ぶまれていた時期のことだったので(9月上旬ぐらい?)
このグダグダをどうやって進めていこうかしら、って正直呆れていた部分もあったのですが
本当に何も進んでなくて、これでどうやって開催するつもり?と
かなりよみとばし氏はじめサポートの皆さんにもきついことを申し上げた時期もございました。
叱り飛ばしたり、いつまでも進まない会議に一喝を入れたり…
文句もいわずにちゃんと進めてくれたよみとばし氏にはかなりしんどかったと思います。

また、コラムの企画。
このアイデアはよみとばし氏が去年と色を変えたい、
ということで始まった企画なのですが、毎週締め切りがあるのは正直きつかったです。
私も執筆させていただいたのですが、なんていうのでしょう。
通常書いていたレポートと違って1つのテーマに沿って自分が思うことを書く。
基本的に文章を考えたりするのは嫌いではないのですが
ボキャブラリーが貧困だったり同じことを何度も言ってしまったり。
それでもこの企画はある程度はいい企画だったなぁと思います。
いろんな人の意見を拝見することができましたしね。

締め切りから開幕にかけてですが…
これはすごいわ、と思う作品がたくさんありましたね。
私は昨年の文藝祭のときはスレすら見ていなくて
どんな状況だったのかというのはあまり把握していないのですが、
このドキドキ感は楽しみだなぁと思いながら開幕を待っていました。
とはいっても、タイムテーブルやどの作品をどこに持ってくるか、などは
よみとばし氏に一任していたので口出しすることはしなかったので、
ここではすでに楽しみにしている観客と化していましたね。
ただ、仮提出後できてない人たちに進捗状況をチェックしたり、
順番を入れ替えたりするということはしていましたが。
完成できずに辞退される方もいらっしゃいましたが、作りかけた作品は
ぜひ完成していただきたい、って思うのでございます。

最後に。
参加してくださった職人様、スレッドで応援してくださった皆様、そしてスタッフ全員、
お疲れ様でしたそしてありがとうございました。
来年このイベントが開催されるかどうかはわかりませんが
もし開催されたらまた楽しみたいと思ってます。
# by bungeisai | 2005-11-15 23:19 | 第六回コラム

第六回コラム

ハリジャンぴらのさんのコラム



こんばんわ。サポート兼雑文書きのハリでございます。
えー文藝祭終了直後から高熱を出して寝込んでおります。
いわゆる文藝祭熱という奴です。主催のせいです。
もしかすると読みとばし熱という新手のウィルスやもしれません。
そんな状態なので勝手に始めた全感想が未完の状態ですが
数日中にはちゃんと終わらせたいと思っています。
そんなわけで作品そのものやイベントの総括は
そちらのほうでじっくり書かせていただきたいとおもっているので、
この文藝祭前企画としてやらせていただいた文藝動秋では
イベントの総括みたいなのは他の執筆者の方におまかせして、
全体を通してちょっと思った事を書かしてもらいたいと思います。

このイベント観てて思った事は「いやーもうスレでイベント盛り上がるのって難しいのかなあ」ということでした。
出場作品は悪くない、観覧者も少なくない、板内での知名度も低くない、
……それなのになぜかレスがつかない。
これには運営側としてちょっと困りました。
でもこれ文藝祭だけの事態じゃないんですよね。
他のイベントのスレを観ても作品の向上にも関わらず一回のイベントで消費するスレッドが減少傾向。
かつてのお祭りとしてイベントとしての盛り上がりはもう板内では難しいのかも知れません。
前回のコラムでも書いたとおり、最近はスレッドに常駐して投下を待って盛り上がるタイプの観覧者は少数で、
作品が出揃ってからサイトあるいはニュースサイトでまとめられたのでまとめて観る。
そんな観方の方が主流になりつつあります。
そういやつい先日行われたすなふぇすたに関しても、運営のスレが立たず、完全に本部サイトのみの運営で、
すなふえ氏のファンスレに感想の書き込みが行われるという、
今までにないタイプのやり方がされていました。
かつてのように投下がスレで行われ、運営と感想、実況がおこなわれるような2ch的なflashイベントは
もしかすると今後はあまりないかも知れません。
このスタイルはなんといってもやっぱり紅白がその元祖でしたが、
その紅白も今年は名前を変え、板とはちょっと離れた位置での開催がされるようです。
それがどんな風に行われるのかはちょいと今から想像は難しいですが、
観覧スタイルもやはり変わるのではないでしょうか。
文藝祭を運営そして観覧していて、そろそろこのスレに頼った投下システム・観覧スタイル、
ひいてはイベントの形態もそろそろ限界なんじゃないかなあと思いました。
そんなことを考えた文藝祭でございました。

えーこの文藝動秋も「ちょっとかわったことやろう」と始めた企画でしたが、如何でしたでしょうか。
短い間ですが好き勝手に(しかし結構手間がかかる)書かせてもらいました。
感想などありましたら、頂けたら嬉しく思っています。
ではあとはもうひと踏ん張りして全感想を書きます!
えーflashは基本的に門外漢のハリジャンぴらのでした。
石とか止して。
# by bungeisai | 2005-11-15 23:16 | 第六回コラム

第六回コラム

ひかげAKさんのコラム



最初に、とにもかくにも主催よみとばしさんはじめ運営の皆さん、参加された職人の方々、ほんとうにおつかれさまでした。刺激的な1週間、一観客としてとても楽しませていただきました。
こうして書き進めつつ、いま祭りの終わった少し寂しい余韻に、浸っています。

 さてさて、では「総括」なんですけど、「総括」というとどうしてもリンチ殺人を想定してしまう私としては、じゃあ今回はよみとばし主催をメッタ打ちにして息の根を止め、あとは雪山に埋めてくればいいのかな?なんて考えたんですけど、え、違うんですか?。。なあんだ、残念だなあ。いまなら埋めどきなのに。。

 いやしかし、でもですね、それは違うというなら、では「総括」ってそもそもどうやってやるものなのでしょう?よくわかりません。

 率直なところ、どうにもこのテーマは書きにくい。文芸祭をどう総括すべきなのか、何か語りづらいところがないですか?これは単に私が遠慮しているとか、そんなことではないと思うのです。実際、今回、多くの刺激的な作品が文芸祭には登場したと思うのですが、「どういうふうに反応すればいいのだろう」と、ところどころで観客の側も迷った、そんなフシをやや感じるところもありました。

 そして、この「よくわからない」という部分こそ、第二回文芸祭をめぐって第一に問うてみるべき課題なのではないかと私は考えています。要するに「どういう視点や基準で、文芸祭や文章系作品を受け取り、評価すべきか、そもそも定まっていないのではないか?」または「そろそろ定めていくべき時ではないのか?」やはりここでも課題となっているのは、以前の文芸動秋でも問われていた「文章系とは何か」ということではないかと思うのです。「総括」に替えて、こうした点について述べて、今後への展望としてみたいと思います。


文章系とは何か

 詩文FLASHで知られる赤木虫大と対談しながら気づいたことなのですけれど、これまで時を越えて名作として知られてきた文章系の作品というのは、実にその多くが「原作つき」なのですよね。2ちゃんねるの名スレッドをもとにした「さよなら青い鳥」や「母親」、戦没学徒の書簡集「きけわだつみのこえ」冒頭に掲載されている、あまりに有名な手記を作品化した「所感」や、はたまた原作つきとはやや異なりますが、実際の事件、歴史を題材にした「ある騒動の記録」や「日本とトルコ」などなど。

 また、楽曲も、上にならべた作品達はことごとく黒楽曲を用いた作品なのですが、いずれも名曲といえる感動的な楽曲ではないでしょうか。FLASH作品における楽曲の重要性は決定的とも言えるものですけれど、楽曲だけを聴いても感動すると言われる名曲達で、2ch soudtracks(http://soundtrack.dempa2ch.net/)に一時期設置されていた「よく質問される曲」欄にも多くが挙げられていた楽曲達です。

 基本的な文章系の名作の方程式は、ごくごく当たり前のことなんですが、文章だけを読んでも感動を呼ぶ名文または内容と、楽曲だけを聴いても感動する名曲との組み合わせです。傲慢な言い方が許されるならば、それだけでもできる-または文章の感動や情感からはじまって、それを損なわず、最大限引き伸ばす表現のうちに文章系作品というものがある、ということです。


 ここでかなり明快に言い切ろうと思うのですけれど、文章系作品とは、「独立的な文章的表現を、映像作品化したもの」ではないかと考えます。ごく単純に、文章だけを読んでも、それが作品として成立するような、そんな文章をFLASH作品にしたものを文章系と言う、ということです。

 ちなみに、じゃあ文章系は文章だけをテキストで読めばそれでいいではないか、といった非難はあたりません。アニメ系は一枚一枚の絵をサムネイルで見ればいい、というのとそれは同じことです。時間軸上の展開の仕方、展開上の構成や楽曲との組み合わせ方のなかに、「FLASHならではの(または動画作品としての)表現」があります。

 文章系とは、独立的な文章をもとにした表現のことである-たとえばアニメ系ならば、どれほど台詞や解説が多かろうとも、キャラクタの動きや表情やが物語を進めるのであって、むしろ独立的な文章はアニメの文法からすれば邪魔です。小説とアニメの脚本では書き方が基本的に異なります。PV/MG系についても同じことは言え、PV/MG上の煽り文やタイポグラフィと、独立的な文章の文法や構成は、ここで詳細する余地はありませんが根本的に異なります。詩とキャッチフレーズは異なるものです。


 こうした定義をことさらにわざわざ掲げるのは、それが各文章系作品の受け取り方、評価を決する指針でもあるからです。ごく簡単に言えば、PVくずれであってはならない。またはそのような視点で文章系作品を見るべきではない。文章の多いアニメ系作品であってはならない、またはそのような視点で見るべきではない。文芸祭で感じた「観客側の迷い」は、こうしたところの曖昧さに起因するように感じます。もしくは、口幅ったく申しわけないながら、作者の側にもそうした迷いが幾分あるようにも見えました。

 私達観客は、まず第一にその作品にはめ込められた文章に対して、もっと素直に反応していいのではないでしょうか。PV的な華麗さやアニメ的な動きの快楽に目を奪われるよりもまず先に、文章に込められた悲しみや喜び、怒りや恐怖や希望に、率直に反応し、共感や同情や哀切やまたは反感をもって応答していく姿勢で作品を見る、または、その良し悪しを味わう。それが文章系作品に対しては求められてしかるべき第一の姿勢ではないかと思います。かなり大袈裟に書いていますが、「感動もののFLASHスレ」や「泣けるFLASHスレ」上では誰が命ずるまでもなく自然になされている応答です。「ワロタ」「泣けた」「泣けない」「笑えない、腹が立った」から応答ははじまっていいわけで、PV的にダサいやアニメ的に下手だという声は、はっきりいって不要です。

 何故なら、これら文章に、ふさわしい表現であるかという視点で、文章系作品の全体は鑑賞されるべきものだからです。文章的内容が先であって、逆ではない。PV的な華麗さを文章が引き立てているか、またはアニメ的な軽妙さを台詞が引き立ててているか、といった視点で見られるべきではない、または製作されるべきではない。このことは、文章系作品は、PV系やアニメ系とは異なる、れっきとした固有の表現文法をちゃんと持っているのだということです。PV的な派手さやアニメ的な快楽がなくとも、多くの人々を泣かせてきた過去の文章系作品の名作達が、これをきちんと証明しています。


 こうした「文章系作品の見方」や、もしくは文章系固有の表現文法を守り広め発展させていくことが、そしてやはりイベント文芸祭に課せられた使命だといえるのかもしれません。ぶっちゃけて言えばPV系イベントやアニメ系イベントに比べて地味だ、味気ないなどと比較して言われる筋合いはない。相当に口幅ったく「。。すべき」といった語調ばかりの文章となりましたが、これは文章系作品の一愛好者でもある私個人の願いでもあります。今後、文芸祭がますます発展し、こうして文章系作品を発展させていってくれたなら。そんなことを総括に替えて祈りながら、筆をおきたいと思います。
# by bungeisai | 2005-11-15 23:15 | 第六回コラム