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第五回コラム

映夜祭05&FGF主催、まっつんさんに訊きました。

映夜祭'05
Flash Game Festival'05



何か書いてくれって言われたので
あんまり深く考えずに思いのままにサラっと書いてみました。
なお、よみとばし氏からは『映夜祭主催の視点から』と依頼されましたが、
FGFの主催の視点からも勝手に追加していますw



(1)このイベントを開催しようと考えたきっかけを教えてください



映夜祭に関しては以前自サイトで書き上げたテキストで既出ですが、
再掲と補足をしておきます。

1. 職人も名無しも一緒になってワイワイ楽しめるスペースの提供
2. FB終了後、行くアテのない人達のためのスペースの提供
3. Fla板住民の嗜好をベースに企画立案を行うこと
4. 完全公募制というオフラインイベントの立ち位置

上から順番に重要度が高いです。
4.に関しては作品数および作品の良し悪しは特別視していません。(*)
映夜祭のスタッフが後日書き上げた雑感で
『映夜祭は作品を見るほうも出すほうも等価』
と書いていたのですが、まさにそんな感じです。


(*)
一般的に言われる「完成度が高い作品」を否定しているワケじゃなくて
作品や作者のベクトルが違うものも同列に扱うという意味です、念のため。


FGF
至極単純に『ActionScript主体のイベントが他に存在しないから』ですね。
あとは個人的に、AS主体のイベントを開くことによって
AS周りの知識アンテナを広げておける、というのも多少あります。



(2)今年度に主催をされた(される)イベントを、来年も主催されますか?



FGFは来年もやります。
映夜祭は現時点では回答しかねますねー。
その頃のFla板の空気と盛り上がり次第ということで。
(自分が主催じゃなくて単なるイチ参加者としてだったら
 絶対にやって欲しいですがw)



(3)されないと答えた方は理由を教えてください。
また主催を降りる場合は、次の主催に望むことを教えてください。
されると答えた方は次回はどのような形式を考えているのか教えてください




-------------------------------
主催を降りる(と仮定した)場合
-------------------------------

FGF・映夜祭と共通して主催に求めることは
まず『責任』と『覚悟』の2点ですね。
あとは参加者やスタッフ、そして観客に対する愛。
これらがあればいくら大変でも
支えになってくれる人は自然に集まります。
(それでももし集まらなかったら素直に諦めて
 規模縮小なり中止なりの決断をしましょう。
 たためない風呂敷は広げちゃダメです)

あと、イベント運営の苦労はオンとオフでは
比較にならないほどの差があります。
もしマジでやろうと思った場合は、映夜祭スレの>>1で紹介していた
イベント運営のノウハウサイトを熟読することを強くお勧めします。

http://www.kacho.ne.jp/event.htm

ぶっちゃけ、ここさえ読んでおけば
ココでまっつんが色々語る必要すらないかと思われw
(映夜祭04終了後にこのサイトを見つけたのですが、
 映夜祭05をやると決めた時に一番最初に行った作業は
 このサイトの内容を印刷し、電車内で読むことからでした)


-------------------------------
来年も主催を行う(と仮定した)場合
-------------------------------
映夜祭に関しては去年・今年の経験をベースに
同じようなノリでやってけばいいかと思ってます。
あとはスレ上で何かいい意見が出て、それの同意レスが
いっぱいついた場合(&実現できそうな場合)は採用!
とかそんな感じで。


んでもってFGFの方ですが、
裾野をも少し広げて、作品のカテゴリを
「アクション」
「シューティング」
「ロールプレイング」
等の既存のゲームカテゴリに併設する形で
『非ゲームインタラクティブ』
(マウスやキーボードのアクションから音と映像の変化を楽しむような作品や、
 インタフェースにこだわったオールFlashサイト等)
と、
『Flash素材』
(AS開発者向けの便利なClass/MC群や、
 jsfl(だっけ?Flashオーサリング上の操作を
 バッチファイルみたく一発で実行できるやつ)や、
 配布可能なFlashのアクセスカウンタ/掲示板や
 Flashコンポーネント等)

といった感じで、ASのオールラウンドを埋めるような
カテゴリも用意しようかと思ってます(カテゴリ名はあくまで予定)
ちなみにFlash素材は新作ってーのはちと辛そう(っていうか集まらなそうw)
なので、公開から1年以内であれば既存作品の出展も
可能とかにしようかなーとか。

ちなみに去年のFGFは職人に対する宣伝活動を一切行わなかったのですが
来年はやります。『依頼』と『宣伝』は別モノだということに
遅まきながら気がつきましたんで(汗

FGFに関しては今年のスレがまだ残ってますんで
何か意見があればそっちに書いてみて下さいな。



(4)今後flash板のイベントはどんな風になっていくと思いますか?



お前コレが聞きたかっただけちゃうんかw


うーん。
とりあえず「イベント」は減ると思います。
んでもってイベントのいくつかは「祭り」になって、
それを紹介するページは「公式サイト」じゃなくて
「まとめサイト」という呼称になる。

イベントでも祭りでも、どちらも本質は
『みんなで見て、楽しむ』ことに変わりは無いので、
形式なんてこだらわなくていいジャマイカ。


みんな楽しくやろうぜー。イェア!



(5)最後の質問です。好きなうまい棒は何味ですか?
何本挙げて頂いても構いません。




キャベツ太郎おいしいよ。
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by bungeisai | 2005-10-30 23:49 | 第五回コラム

第五回コラム

MMR主催、ひかげさんに訊きました。

MMリターンズ 帰ってきた壮大な萌え



(1)このイベントを開催しようと考えたきっかけを教えてください



 イベントの開催自体は「萌え研-萌えるFLASHを研究するスレ-」から自然発生的に立ち上がってきたものです。第二回の紅白FLASH合戦のあとに、その熱を引き受ける形でPPやTT(文芸祭の原案名)といった板イベントが生まれてきましたが、そんな板の雰囲気の中で、じゃあ萌え研でもイベントやろうよ、という名無しさんの書き込みから流れが生まれて、MMというイベントになりました。同じアルファベットを重ねるという命名の仕方が、生い立ちをよく物語っていると思います。



(2)今年度に主催をされた(される)イベントを、来年も主催されますか?



 うーん。わかりません。

(3)されないと答えた方は理由を教えてください。
   また主催を降りる場合は、次の主催に望むことを教えてください。
   されると答えた方は次回はどのような形式を考えているのか教えてください

 私は主催「代行」であって、MMはいつでも正式な主催さんを募集しているのです。または、自民党総裁や米大統領のように、淀むことのないよう度重なる再任を制限する考えもいいのではないかと思ったりもします。私を上回るような大馬鹿野郎様に是非正式な「主催」をお願いしたいと思っています。

 そう、主催というのは、道化であって、御輿ではないと考えています。とりわけMMは「楽しい製作」を基本性格としたイベントですので、そんな性格を継いで下さったら嬉しいな、と思っています。



(4)今後flash板のイベントはどんな風になっていくと思いますか?



 FLASH板そのものの行く末とも関係することですから、ちょっと予想はつかないのですが、個人的な希望を込めて、幾つか述べておきます。

 今年度、MMRは「学園祭」という方式を取りましたが、イベントにはもっと様々な形式でのあり方があって良いのでは、または多様な形式や方向へと広がっていくのが望ましいと考えています。

 現在、多くの板イベントがPP方式と呼んでいいのでしょうか、1点づつ時間おきの作品公開、後になるほど注目作や力作が登場し、トリを代表的な作品が飾って終わる、という形式を取っているようですが、これは「パーフェクト」を標榜するPPには相応しい形式であっても、全てのイベントが習うべき方式ではないですよね。勿論、第一は参加作品であって、これを大切にするところからイベントは行われなければならないとは思いますが、たとえば、

 携帯コンテンツ用のイベント
 合評、議論に基軸のある、批評重視型のイベント
 パーツ型(シナリオ、絵、音楽などの個別募集型)のイベント
 タイムライン型ではない静止的な作品によるイベント
 連載型作品のイベントまたは続編作品を受容するイベント
 黒イベント(笑)または年齢制限のある作品イベント などなど

といったイベントの場合、公開の形式や鑑賞者の参加スタイル、評価、感想の形式はずいぶんと従来とは異なったものを考えることが出来ると思います。

 しばし板の現状として、イベント偏重で板が枯れているという話がなされますが、もともとタイムライン型の中長編オリジナル作品のみを中心としたイベントばかりが密集するから、製作時間が長期化し職人の負担が増大するわけで、FLASHのあり方の多様さを考えれば、もっと手軽な参加や異なる趣向のあり方があって良いものと考えます。

 私自身、口幅ったいながら製作者ですので、イベント参加時の労苦というのは肌身を持って実感することが出来ます。短期間で出来るイベント作品はないわけで、現状、イベント間での職人の取り合いとなっているというのが実情ではないでしょうか。勿論、実際にイベント各運営間で取り合いや囲い込みをしているわけではないですが、複数方面からの招聘や出場への義務意識に疲弊感を覚えている職人も少なくないはずです。

 具体的な報酬で応えることの出来ない板イベントであるからこそ、やわらかな参加のかたちや各職人にとって良い環境づくりを考えていかねばならないと思います。もしくは、勿論、中長編オリジナル作品は花形として喝采を浴びるべきですが、よりゆるやかな参加や作品に対する応答の声が高くあがる環境づくりについても考えていかねばならないものと思います。

 その一つの試みとして「学園祭」だったわけですけれど、板住人の方々には応答いただいて本当に嬉しかったです。来年度は「臨海学校」あたりでどうだ、なんてまた阿呆なことを考えていますが、MMRに限らず、板の各方面で温かな職人への応答の声が、より広がっていくことを願っています。



(5)最後の質問です。好きなうまい棒は何味ですか?
何本挙げて頂いても構いません。




 初恋の味。。うわ、べったべた。
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by bungeisai | 2005-10-30 23:48 | 第五回コラム

第五回コラム

Masquerade主催、KANI-STYLEさんに訊きました。

Masquerade



(1)このイベントを開催しようと考えたきっかけを教えてください



元となったSUPER×FLASHですが、FLASH★BOMBの吊り組の為に
オンラインイベントを開催できないか?というの始まりです。
その後スレッドで色々意見を交換していく内、匿名参加のイベントとなったんです。

まずは公式サイト、ということで。
その頃サイト制作の勉強中だった自分が、練習といったら悪いですが作らせてもらっ
たわけです。
その流れで主催になっちゃったんですね。



(2)今年度に主催をされた(される)イベントを、来年も主催されますか?



1回目は学生、2回目は社会人でのイベント運営だったのですが、やはり忙しさ、時間
を取る事が思うようにいかず、正直死ぬかと思いました。眠ることが出来るってこと
がどれほどありがたいことか実感しましたw
で、イベント自体は楽しかったのですが、来年は絶対やらねー!と決めてた…はずな
んですがなんかやっちゃいましたね、なんでですかね?
やっぱFLASHが好きで、それに関わるる事が減っちゃうってのが嫌だったのかもしれ
ません。
来年は…どうするんだろう。どっかのイベントに吸収でもされてくれないかなw



(3)されないと答えた方は理由を教えてください。また主催を降りる場合は、次の
主催に望むことを教えてください。されると答えた方は次回はどのような形式を考え
ているのか教えてください




どっちに対して答えればいいのかわからないので両方とも。
まずは降りる場合。やはりイベントを開催するにあたって、責任を持って運営して欲
しいと思います。
急に連絡が取れなくなったり、音信不通になったりなんて事は当たり前ですがやって
はいけないことだと思ってます。イベントに参加する為、長い期間をかけて作られた
FLASHを預からせてもらうわけですから。
やはり責任。この一言に尽きます。運営と主催、しっかり役割分担して、協力してイ
ベントを盛り上げていってほしいですね。

で、やる場合。匿名ってのは変わりません。
ただ、今までは誰が誰かを認識できるよう、トリップを発行していたのですが、それ
すらもなくしてしまうってのも面白いかなぁと思ってます。第1回のSFは、主催や運
営にさえ作品提供者が誰だかわからないっていうまさに完全匿名のイベントでしたか
らw



(4)今後flash板のイベントはどんな風になっていくと思いますか?



最近イベント多すぎじゃね?とは言われてますが増えてもいいんじゃないかなぁとは
思ってます。
ただ、多少なりとも意味がある、コンセプトが掲げられるものであってほしいです
ね。
じゃないと開催する意味が無いですから。



(5)最後の質問です。好きなうまい棒は何味ですか?
何本挙げて頂いても構いません。




なにこれ?ボケりゃいいの?
チーズ
明太子
ココア
納豆
がすますく


イジョデス。
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by bungeisai | 2005-10-30 23:47 | 第五回コラム

第五回コラム

文藝祭主催、よみとばしも答えました。

第2回Flash・動画文藝祭



(1)このイベントを開催しようと考えたきっかけを教えてください



2chのFLASH・動画板の「文字だけの名作Flashを作ってみましょうや」というスレッドで、
いわゆる文章系Flashを何人かの人が作りあって、ささやかに楽しんでいました。
そのスレで「PVのイベントがあるんだから、文章系のイベントもやらないか?」
という話になり、勢い余って「俺、主催やります!」と名乗りをあげました。
今年も主催をさせて頂きます。

コンセプトは「「言葉と映像の出会い」

世の中には「遊ぶ事」に特化したゲームとや、「面白さ」に特化したマンガなど
色んなメディアがあり、それぞれの媒体によってそれぞれの特性を生かした表現が
為されていますが、なぜだか、映像と文章を同時に楽しむ媒体は、とても少ないです。

小説を読むと頭の中でイマジネーションが膨らみますが、実際の映像はありません。
映画を見ると映像に心揺さぶられますが、そこにイマジネーションの余地はありません。

言葉と映像。
どちらのメディアも上に挙げたような短所があり、しかも、その欠点は互いの長所です。

良いモノと良いモノがくっつくと、さらに良いモノが出来ます。
カツカレーとか、日本軍が作った戦艦空母とか。(それは失敗例

言葉で紡がれるストーリーを、精彩な映像と共に。



FLASH・動画文藝祭、開催まであと3日です。



(2)今年度に主催をされた(される)イベントを、来年も主催されますか?



出来たらいいな………と思ってますが、もしかしたら、来年は主催を行う事が
出来ないかもしれません………



(3)されないと答えた方は理由を教えてください。
また主催を降りる場合は、次の主催に望むことを教えてください。
されると答えた方は次回はどのような形式を考えているのか教えてください




生活面の方で少し慌しくなり、ネットが出来る時間が限りなく少なくなる為です。

もし「主催をやりたい!」という方がいらっしゃったら、まず第一に、一緒に
運営を行うスタッフと参加者との連携を大切にして頂けたらと思います。

あと、「通常の作品公開以外に、こんな事もやりたい!」っていう妄想があったら、
出来ない理由じゃなく、出来る理由を考えて、多少無理をしてでも実現したら、
主催をやるのも楽しくなるし、イベントももっともっと有意義になると思います。

そして、自分は主催であり、イベントはみんなのものである、という自覚を持ち、
でしゃばらず、ひっこみ過ぎず、わがままにならず、公私混同せず、叩かれても
無視して、縁の下の力持ちに徹してください。

誠実さと妥協なき努力があれば、最後に、しっかりと結果は返ってきます。

以上、自戒も込めて。


(4)今後flash板のイベントはどんな風になっていくと思いますか?



今以上に住み分けが為されていくと思います。具体的には、
・FLASH界のトップを走る人達の場
・FLASH界で立志する人達の場
・FLASHをマターリとオフラインで鑑賞する人達の場
・FLASHを用いて専門分野を掘り進めて行く人達の場
・FLASHを用いて好き放題遊びまくる人達の場

の5つです。FLASHコミュニティそのものも、巨大化によって
それぞれの小さなコミュニティが分散し、FLASH板に代わる
新しい「場」が形成されると思います。



(5)最後の質問です。好きなうまい棒は何味ですか?
何本挙げて頂いても構いません。




納豆だけはガチ。真っ当な味だと、チーズとたこ焼きです。
あと、寝込みを襲ってすなふえさんを食べたいです。
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by bungeisai | 2005-10-30 23:46 | 第五回コラム

第五回コラム

すなふぇすた主催、つかはらさんに訊きました。   守ろう著作権

すなふぇすた2005-すなっしゅアップ-



(1)このイベントを開催しようと考えたきっかけを教えてください



参加型オンラインバースデーパーティーです。
「Flash板のイベントらしくない」という指摘もありましたが、すなふぇすたの場合これは褒め言葉にあたります。それも圧倒的な意味での。
当祭典はすなふえ氏の作風同様あらゆる枠にとらわれず浮遊する方向であり、板のイベントであるという認識は微塵もありません。



(2)今年度に主催をされた(される)イベントを、来年も主催されますか?



今回のことで手一杯で。



(4)今後flash板のイベントはどんな風になっていくと思いますか?



飛び立てる空がたくさん用意されるならいいと思う。



(5)最後の質問です。好きなうまい棒は何味ですか?
何本挙げて頂いても構いません。




キャベツ太郎。
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by bungeisai | 2005-10-30 23:45 | 第五回コラム

第五回コラム

slash up主催、FLASH50さんに訊きました。

slash up 01



(1)このイベント(slashup)を開催しようと考えたきっかけを教えてください



    作品を気軽に公開できる場所を増やしたい。
    作品に触れるきっかけや場所を増やしたい。

    もっと幅広く、多くの人に心から楽しいと思っていただけるような場所を
    増やしたいと思ったからです。

    あ、でも、自分が心のそこから楽しめると思った
    イベントをやりたいなーって思ったからっていうのもあります。



(2)今年度に主催をされた(される)イベントを、来年も主催されますか?



   はい。



(4)今後flash板のイベントはどんな風になっていくと思いますか?



   自由な表現で、自由なスタンスで
   伸び伸びと作る人も見る人も心から楽しめるイベントが
   今後増えていくような気がします。ワクワクします。



(5)最後の質問です。好きなうまい棒は何味ですか?
何本挙げて頂いても構いません。




   チョコ味、チーズ味 です。
   もっと多彩な味が増えたら楽しいです。
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by bungeisai | 2005-10-30 23:44 | 第五回コラム

第四回コラム

第4回「観覧者を意識して作品を作ることについて」



作品を公開するということは、同時に作品を誰かに見て貰うことを意味し、
この際に「制作者と観覧者」という、作品をめぐる二つの層ができあがります。

作品を見て貰うために、見る側を例えば「喜ばせる」……
「見る側の求めるような」作品を提供する……

このように観覧者のことを意識しだしたとき、
作品制作には、エンタテインメント性の向上や制作スタイルの限定など、
良い影響も悪い影響も起こりうるのではないでしょうか。

今回は、こうした「制作の上での観覧者の存在」について論じて頂きました。

今回も2部構成で参ります。前半ではhmtbsmvさんと唯樹 只埜さん、
ハリジャンぴらのさんに語っていただきたいと思います。
それではどうぞ。



追記: 後半として、よみとばし、ひかげさん、ワシ@部屋長さんのコラムを追加しました。
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by bungeisai | 2005-10-24 00:35 | 第四回コラム

第四回コラム

よみとばしのコラム



いつも心にレイザーラモン。よみとばしです。

かれこれ半年前、今以上に肌寒い季節に、家に引きこもって変なFLASHを
作ってたんですが、それが完成して発表した後の散々な評価を見て
「誰にでも広く受け容れられる作品って偉大だなあ」と痛感しました。

本気出して悩んで、筋道が通ってラストに色んな意味を込めた、独創性のある
(というほど洗練されてないので、実際は"独善"でした)ストーリーを考えても、
完成したのは、あまりに考えすぎて煮詰まっちゃってるようなクセの強い話で、
一部の人には褒められましたが、ほとんどの人には「意味がわからない」
「ラストが投げやり」「雰囲気だけで魅せようとして失敗している」と酷評されました。

その時に作ったのは
「積み木の国があって、積み木作りに挫折した女の子が変な花に相談した後、
変なねずみと出会い、一緒に積み木を作ってるうちに何かを見出すんだけど、
結局、積み木を崩しちゃった」

という胡散臭い話なのですが、変な夢を見ている時のような妙に情緒的な雰囲気を
再現したかったし、意味がないようで意味がある世界観を表現したくてこういう
変な話を考えましたが、どう見ても自己満足作品です。本当にありがとうございました。

(過去に専門学校を辞めた事があるのですが、それは「色々辛いし学校辞めたいけど、
とりあえず頑張ってみよう」と考えた1週間後のことでした。
その時に「積み木を積む気になってからでも、崩れちゃう事もあるんだなあ」と感じた事が、
この作品のモチーフになってます。)

製作者の表現への欲求を満たした作品が広く観覧者に受け容れられる例は、多いように
見えて非常に少ないです。それらの作品を思い浮かべてみると、以下の共通点が見られます。

(1)時を超えて語り継がれるほど、多くの人に深い感動を与えた作品

手塚治虫のアトムやブラックジャックに代表される、ヒューマニズムを主題とした
数百の著作は、笑いを織り交ぜながらも人間の尊厳、自然の偉大さを謳い、その上で
戦争や社会や国家が生み出す戦争や飢餓、環境破壊などの問題に警鐘を鳴らし、
著作が発表されて40年以上、二人が逝去して10年以上経った今でも、その著作は
文庫本や「手塚治虫マガジン」などに形を変え、今も広く親しまれています。

(2)マンネリ化しつつも、定番となっているお茶の間向けアニメ

ちびまるこちゃんやクレヨンしんちゃんなど、後半の曜日の、多くの家庭が
揃ってテレビを見る時刻に放映される、長期に渡って続いてるアニメです。
際立って面白い回はありませんが、安定した面白さを毎週届けてくれます。
これらの番組が長期間続くのも、それだけ作品世界が一般的な日常と近く
広い世代が共感して見れるからだと思います。

(3)発表された当時の世相を反映、もしくは時代のニーズにマッチした作品

これは前者の二例と比較すると訴求対象が一部の層に限定されてしまいますが、
少年犯罪や無気力な若者など、不況などがもたらした社会の停滞、社会不安が
クローズアップされていた1995年に、ロボットと地球存亡を巡る少年の
内面真理や内的世界を表現し、10年経った今でも日本だけでなく海外にも
熱狂的なファンが居る「新世紀エヴァンゲリオン」や、「萌え」全盛の現代に、
登場キャラクターの人数をウリにして話題を集めている「魔法先生ネギま!」
などがあります。後者の作品はストーリーに全く着眼点はありませんが、
それほどコアでなく、こういった作品に萌え以外の要素を多く求めないオタクが
求める萌え要素が殆ど詰まっており、作品の評価は別として、コラムのテーマにある
"「見る側の求めるような」作品を提供する……"という一文に合致しています。
前作の「ラブひな」を見ても、赤松健氏は「作り手が作りたいもの」より
「多くの見る側が望むもの」を優先して書いているのだと感じられます。
多くの訴求対象にマンガを売る為に描く事を前提にしている現代では
それはそれで一つの優れた才能と認められるものだと思いますが、
読者に媚を売っているようにも見えて、その姿勢に共感する事は出来ません。



少し話が逸れましたが、時流の中に埋没せず、十年、百年と
多くの人に記憶される創作物には、ふたつの共通項があります。

それは「独自性」と「普遍性」です。

芸人でも、一年で忘れ去られる人、いつの間にか存在が薄れている人も居れば、
数十年に渡って色んな番組の顔を努め、大御所となっている人も居ます。
テレビの前の飽きっぽい人々の支持を繋ぎ止め続けるには、それだけの存在感と
時代が変わっても揺るがないギャグを飛ばし続ける為の努力が必要です。
創作物も同じ様に、世相に惑わされない普遍性を作中で捉える事で、
辛うじて生命を永らえる事が出来ます。それは、並大抵の事ではありません。



しかしその生命は、永遠に鼓動する魂へと昇華するでしょう。
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by bungeisai | 2005-10-24 00:34 | 第四回コラム

第四回コラム

ひかげAKさんのコラム



観覧者を意識して作品を作ることについて


 というテーマなんですけど、うーん、困ったな。「独りよがりに陥らず、客観的な視点を持たなければならない」とか、「鑑賞者の要求を掴むことが大切だ」とか、そういうことを書けばいいのでしょうか?

 ええとですね、でもですね、ご存知のように私は萌え研のヒトなわけでして、私が製作しているのは妄想上のおなごにひたすらに熱を上げるという、ほら、もう書いて字の如くとしか言えないような「独りよがり」極まる作品なんであります。ええい、独りよがりの何が悪いってんだ、はんっ、いいんだよどうせオレみたいな萌えオタなんて、ああもうほっといてくれ

 喝采なんていらないんだ、あの娘の笑顔さえあれば、もう何もいらない。

 三文ポエムを綴ってる場合じゃないんですけれど、満場の喝采を求めるよりも、そう、ちょうどお目当てのあの娘にせっせとプレゼントを贈るのと同じような姿勢で、自分は作品製作をしていけたらなあと考えています。

 プレゼントに自分の気に入らないものを贈ったりはしないですよね。大切なヒトにほど、とっておきのお気に入りを贈ろうとしますよね。そんな思い入れの深さを見せてこそのプレゼントです。で、当然にめいっぱい包装も凝らしたり、渡すタイミングを考えたりする。表現論的にいかにすべき、といった大袈裟な話ではなくて、鑑賞者を意識する、というのはこんな当たり前なかたちでやれたらいいなあ、と考えたりします。

 もしくは、それぐらい作者と鑑賞者の距離が近いのがFLASHの世界なんじゃないでしょうか。マクロメディアはさかんに喧伝していますけど、「個人の製作ツール」であるとは、直裁に個人の思い入れや嗜好を反映するということであって、また直接に見る人もそれを受け取るということですよね。なお職人と鑑賞者の目線の高さがまだまだ近い、未分化で混在的なFLASH・動画板にあっては、プレゼントと同じように考えるとちょうどいいんじゃないかなと思っていたりするのです。


 ところで問題は、じゃあ「あの娘」ってどんな娘なのよ、何が好みなのよ、ってことなんですけれど、そう、そもそもに「鑑賞者」といいますが、それはいったい誰のことなのでしょう?

 まさか皆さん全地球人類を相手に作品を製作してますか?言語も異なるような人達を相手に?んなわけないですよね。この国の全ネット住人相手でも凄まじい話です。老若男女、貧富保革の思想も階層も違う人達を相手に、いったい何を作ればいいのかわかんない。フラ板全体でもまだ広過ぎる。だって700余りものスレがこの板にはあるんですよ?

 「客観性」というのはある種のまやかしです。もしくは、抽象的な「鑑賞者」なるものは存在しない。あるのは、具体的に萌えが好きだったり、MG志向だったり、はたまた文章系に耽溺していたりする、個々にさまざまな嗜好を持った人達ですよね。

 「観覧者を意識する」というのは、まず「この作品を贈りたいのは誰か」を特定することから始まる話じゃないのかなと思うのです。趣味の異なるヒトにいくらプレゼントを押しつけても迷惑以外の何物でもないわけで、逆にお目当てが決まれば、抽象的な考察を抜けて、何を具体的になすべきか、どのような表現をなすべきかが見えてくるものかも、なんてことを自分自身、製作に行き詰ったときにはつらつらと考えたりします。


 さて、プレゼントなんですけど、びっくり箱って贈ったことないですか?私は結構大好きなんですけど、素直に喜んでもらうだけがプレゼントではないですよね。

 世に憚られるようなもの、無言のうちに圧力のかかっているものだからこそあえてやってみる価値があるというのは、某団体に喧嘩を売ったすなふえさんにせよニートを扱うアンタイトルさんにせよ、証明していることですよね。世のレッテルをそのままなぞっているだけでは出てこないものがあります。「鑑賞者を意識する」というのは、ラベリングをひっくりかえす時にこそ、最も必要な力なのかもしれません。

 機会があったらこうした試みのありかたについて書きたいなと思っているんですけど、今回は、ここまで、です。またよろしくお願いします。文芸祭、もうすぐ開催ですね。
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by bungeisai | 2005-10-24 00:33 | 第四回コラム

第四回コラム

ワシ@部屋長さんのコラム(1)



1、よみとばしとかいう男

先日、東京でちょっとした飲み会があったのですが、その席でなにやら間の抜けたにやけ顔で、ニート臭漂う男が僕の目の前によろよろと現れました。
おやおや、なんだ? この踏みつけたくなるような面構えの男は、といぶかしく思っていると彼はへらへらと、
「あっし、よみとばしでやんす」
といかにも下っ端臭い語り口で自己紹介。

はて、なぜ僕の顔を知っているのだ? と問うと、
「以前会った事あるよ、やだなあ、健忘症っすか? 君、藁藁」
などといいながら、ケタケタとひと笑い。
ニート風情が「健忘症」という言葉を知っているのも驚きですが、自分の記憶力のなさにもびっくりしてしまいました。
ただ、おそらくこの面なんぞ記憶する価値はないと無意識に判断したからだろう、と自らに言い聞かせながら何用かたずねました。

するとよみとばしというニート、にやけて曰く、
「いやあ、オレ、今文芸祭、あ、知ってるっしょ? あの文章系の一大祭り、一流の文章系Flash職人たちが文章で見せるあの年に一回のイベント、文章系の代表としてオレが主催してるんっすけど、今そのサイトで文芸動秋ってコラムやっていて話題になってんすよ。で、一応文章系っぽいFlashを作ってるらしいワシさんも当然なんか書きたいだろうから、スペースあげるから書いてもらおうかなあ、って思ってるんすよ。なので、今度書いてくださいね」
とのことでした。

あまりに頭の悪そうな物言いにくらくらしながら、ニートと違い社会人には仕事があるし、いったいどういう内容のものを書くのか、どういった納期でどういった訴求の仕方で何ワードくらいの文量を納品すればいいのか聞かないうちには、責任を持って受諾できないしものは書けないよ、とハローワークのおじさん的心境で穏やかに説いてあげました。
ところがこのニート、何をどう解釈したのか、うんうんとうなずきながら、
「なら、忙しいところ申し訳ないんすけど、やってくださいね。内容とかは直前に送るんで」
とあさってな返答。

うーん、ニートいずくんぞ社会人の日常を知らんや、といったところなのでしょうか? あるいは頭が悪いだけなのか、これ以上議論をしていても時間の無駄といち早く理解した僕は、とりあえず書かせていただくことに。
で、その内容、今日(10月22日)確認、明日発表だから今日中に書けとのことでした。
あー、やっぱり頭おかしいんだ、よみとばちゃんって。


2、そもそも「観覧者を意識して作る」必要はあるの?

閑話休題。
長い前置きになりましたが、せっかくなので僕もちらりと書かせていただきます。
テーマは「観覧者を意識して作品を作ることについて」 なのだそうです。
んー、なんていうか、前提として表現者が基本自由に表現でき、表現を無料で見られるインターネットという環境下において、必然性として「表現者」と「観覧者」という区分けが存在するのか、はなはだ疑わしいのですが……。

例えば一般のメディアを広く見渡せば、それぞれの主格とそのレーゾン・デートルは判然としています。
テレビ番組を挙げれば、作る側は「CMを有効に見てもらうためのコンテンツ作り」ないし「制作費を出す主格(NHKであれば受信料を払っている人)にとって有益である情報を流すこと」、また見る側は「CMを享受してもいいと思えるコンテンツ探し」と「人生に必要な情報供給」のはずです。
それぞれの要求とレーゾン・デートルが拮抗しているからこそ、そのメディアという存在は「安定」します。

ではインターネットのFlash表現において、そのような確たるレードン・デートルは存在するのでしょうか?
あるいはアフィリエイトなどをやられている方には、存在しえるのかもしれません、Flashを広く認知させないと稼げませんしアフィリエイトの内容にあったFlashでなければクリック数もあがりませんので、それが「表現者」の役割になり、演繹的に「観覧者」を意識した作品作りの答えになり得るかもしれません(そういえば関係ないけど、なんでFlashの最後なんかに直でアフィのリンクはったりする人いないんだろう? 誘導線的にはFlsahに直でリンクはった方がもうかりそうなんだけどね、直リンやデータ転載にも対応できるし。んー、どうなんだろう、アフィリエイトってやったことないからよう知らんけど)。
あと、著作権意識の薄いどっかのレコード会社にキャラクターの使用料を売ってひと稼ぎ……ごほんごほん。

僕なども一応Flashなどを作っていて、以前seasonといういんちき臭いFlashのパロディ版を出したとき、「seasonで感動したのに、気持ち悪いもの見せられて気分が害された、どうしてくれるんだ」といった内容の、ほめられているのかけなされているのか良くわからないメールを頂いたことがあったのですが、「げへへ、おいらの方がもっと気持ち悪いでげすよ、ぐへへー。まあ気にしなさんな、これからはブラクラFlashをふまないようにね」とやさしく返答してあげたくらいで、特にあれこれ対応したわけではありません。

なぜなら主格の存在意義がはっきりしていないので、それに対する責任も負う必要がありませんし、存在を擁護するための確たる理由もないからです。
「公開しているからには自分の作品に責任持て! 面白いものを作れ! 絵をもっときれいに描け!」と怒られてもねえ、その要求にこたえなければいけない理由があまりないんすよね。
あるとすれば、データとしてある表現がどのようなレスポンスを得られるかという興味を得るために、それを阻害する要素を省く必要がある、というのはあるのでしょうが、ひどい内容のものに対してひどいレスポンスがある、というのは反応として正しいわけですしね、困ったものです。


3、議論はまず命題が真であることを証明すべきもの

で、そんなこんなでどうも前提となる条件自体あやふやなこのテーマ、議論をするには議論のテーマが正当性を持っているのか、きちんと判断しないと始まりません。
なんでまたニートのよみとばちゃんは選んじゃったのかと考えると、頭が悪い、という以外にもあると考えられます。
答えは実に単純、「インターネットのFlash表現を、既存のマス・メディアの存在理由と同じイメージで捉えちゃっている」ということが原因かと思われます。
これはアマチュアイズムを大いに勘違いした発想で、いわば「プロ」のメディアがもつ責任や要件を無視した上で「プロフェッショナル」を語ろうしちゃったために起こることです。

またそれが起きるのは、「プロ」をどこかで目指す、あるいはプロを身近なところから生み出したいため全貌が見えていないからなのでしょうね。
よく「このFlashは商用でも通じる!」なんてコメントを見かけたりしますが、予算・要件・納期も条件として設定していないクリエイティブにプロフェッショナリズムでの話をしてどうするんだろう、と思っちゃうのですが、皆さんどうお考えなんでしょう?
個人的にはたかだか、といっては申し訳ないのですが、だらだら制作し、訴求が明確でもないのにネットでだらだら流しているだけの個人動画の作り手が、「観覧者を意識して作るとはいかなることか」なんてしたり顔で言っちゃうのは、ちょっと粋じゃない、というかこっぱずかしいなあ、なんて。

なので、「プロ」的なレスポンスを必要のないアマチュア製作物に対して、観覧者がどうだこうだというのは両者にとって無意味かつ根拠付けられないものなので議論にならない、というのが僕の解なのですが、それをいったら何のためテーマを設けて散文を書こう、という企画をやっているのかわからなくなっちゃうので、ある種の条件や根拠を考えない上で、「ものを作るうえで、受け手を意識する必要性について」くらいのお話をさせていただこうかと思います。


4、クリエイティブとその成立について

ところで、そもそも論として「クリエイティブ」とはいったいいかなるものなのでしょうか?
「表現を作る」という意味で捉えるなら、それはまさしく「表現」そのものであり「伝達物」なのだと考えられます。
となると、発信者がいれば、受信者も必要、つまり「観覧者」が存在しなくてはいけません。
ただものの伝達は発信者から受信者に受け渡すだけで終了するわけではありません。
当然受信者が、それを見た旨を伝える必要があります、もっと言えば「意図したとおり/意図しない形で受信した」旨を伝える必要があります。
これは当然のことで、何らかの理由がありボールを投げたとき、そのボールが目的を満たしてくれる道筋をたどりきちんと到着したか、あるいは意図しなかった場所に飛んでいってしまったか、その結果がわからなければ「ボールを投げた根拠」自体が失われてしまいます。
つまり、表現者からの「発信」にたいし「受信という発信」が行われて初めて表現を表現たらしめるわけです。

よく文明とは「コミュニケーション」だといわれますが、コミュニケーションにはこの2つの要素が満たされれば成立します。
ところがことはそう簡単なものではなく、コミュニケーションは得てして「不全」になることがあります。
その理由は大きく分けると2つあります、もちろん「発信者側の問題」、それから「受信者側の問題」の2点です。
前者は表現者が、レスポンスを得るために最低限必要な情報を発しない場合におきます。
作品の出来によって受信者が評価をするに値しないと感じるなどのケースはもちろんのこと、評価するために必要な情報がない場合にもコミュニケーションの不全は発生します。

例えば何かを伝達したい「Aさん」が伝達したい相手の「Bさん」に向かって、無言でぶっきらぼうにみかんを渡すとします。
受け取ったBさんは困るはずです、このみかんをどうすればいいのか、食べればいいのか、ジュースにすればいいのか、あるいは預けられただけなのか、それら情報がなければ受信側も困ってしまいます。
「こういったことをしてほしいんだ」「こういった反応がほしいんだ」という明確な意図があれば、その意図を伝えきるのが「クリエイティブ」を行う際の、発信者が行うべき最低限の義務だと考えられます。

またイベントやコンテストなど比較をする必要がある場であれば、その比較に必要な条件を提示するのも発信者の役割です。
あるイベントに2つの作品が応募されていたとします。
ひとつは「大変緻密なアニメーションで制作期間は2年、10人グループで作ったもの」、もうひとつは「雑だけれどもきらりと光るものがある、制作期間2日で個人が作ったもの」だったとします。

これを批評する際、受け手はそれぞれの情報を加味した上で、「緻密なアニメの方は2年10人という体制をかんがみるとそれほどたいしたことない」とか「大変すばらしい、2日の方と比べ体制も整っているので仕事としてアニメーション制作を頼める」、「2日という納期で確実に訴求力のあるものを作れるのはすばらしい、コンスタントに面白いものをつくってくれそうだ」、「もっと長い時間とスタッフを整えればきっと2年10人のものよりすばらしいものがつくれる」などの評価を下すはずです。
ところが「2年10人」や「2日個人」という情報が提示されていなかったり、不当にな形で情報が漏洩した場合、評価はがらりとかわったものになるはずです(間違いなく好評価を受けるのは前者のはずです)。
正しいレスポンスを受ける、というのは「正しく適切な情報を不足なく提示すること」から始まります。
制作者は自分の評価を正しく守るためには、正しく評価されるための努力を惜しむべきではありません。

さてもう一方の問題、「受信者側の問題」ですが、これは送信者が正しく必要な情報を提示しているにもかかわらず、当然得られるべきレスポンスが得られない場合に起こります。
先ほどのみかんの例で言えば、AさんがBさんに「おいしいみかんジュースをつくってほしい」と頼んでいながら、りんごジュースがでてきたり、腐った味のするジュースがでてきた場合、やはりコミュニケーションは「不全」となります。

元々、クリエイティブは同じジャンルやカテゴリー、参加しているイベントなりコンテストの中にあっても、コンセプトや訴求点など異なっていてしかるべきものです。
そのような、原理的にもっている相違を加味せず偏った評価をするのは、受け手のあるべき姿とはいえません。
2年10人と2日個人の例ではありませんが、それぞれに、それぞれの目的や得たいレスポンスがあり、またそれを得られるための情報を提示している状況で、仮に「自分は緻密なアニメしか興味ないので2日個人の方はおもしろくもなんともない」という意見があれば、それは正当な批評や評価ではなく、事実の鸚鵡返し、作り手が提示した情報をそのまま繰り返しているだけに過ぎません。
つまり投げかけに対し、投げかけの内容を改めて送り返しているに過ぎないのです。

もちろん人間ですから、好みもあれば贔屓目もあります、それらを含め多くの情報から、極力客観的な視点で、(誤差を消化しうるだけの)多くの意見やレスポンスを提示してあげることで製作者は自分の位置を正しく判断できるようになります。
ようは受信者も高いレベルの視野と、得られた情報から冷静にレスポンスとして、受け手からの「表現」を行う必要があるということです。

これらの不全を解消し、送信者、受信者が良い意味で拮抗し、互いに高い位置でせめぎあうことことが「クリエイティブ」をクリエイティブたらしめるひとつの要素と考えられます。
送信者はもちろん、受信者の能力が欠いていても高いレベルのクリエイティブは行えません、Flashコミュニティ界隈で作品を閲覧されている方々もぜひ、鸚鵡返し的な安い意見・レスポンスではなく、情報に基づき具体的根拠の中で確かな意見提示を行って頂きたい、と節に願うばかりです。
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by bungeisai | 2005-10-24 00:32 | 第四回コラム